社会構造の変化が大きく生活環境に影響し、地域社会に変化をもたらしている現在では、今までの生活に課題・難題を巻き起こしています。
生活基盤のひとつ「食」の原点である農業においても事業承継や相続・贈与税なども結果として日々の質の向上や継続を脅かす要因です。
私たちは毎日の「食」を農業を通じて、情操教育や人や社会との交流機会の醸成、継承されるべき里山などの【自然環境の維持・保全】に努めてまいります。
専業農業では原材料や物価高騰、生産量と収益額や農業機械設備等の維持が総合的アンバランスを発生させ、規模の経済性が成立せず、費用の持ち出し、相続税などの租税により事業継承が著しく難しくしています。
これらは、今までの発想を転換することで解決策を得ることが可能です。
いままで
農地
→
生産
→
販売
これから
農地
→
利用
→
消費
農業の収益対策として、「製・販直結」型の手法も取り入れられてきたが、卸先を大手量販店などにすることで生産規模の大型化・安定化が求められ、路地販売にしても想定通りにならないなど実質的解決に至っていない。
我が国の法制度も昨今の経済動態の変化に追従するべく、大きく変化してきています。
平成30年度税制改正
・都市農地の貸付の特例創設【相続税】
・適用対象地域等の見直し【相続税・贈与税】
・納税猶予期限及び免除事由の見直し【相続税・贈与税】
・農地法の改正に伴う農地定義の見直し【相続税・贈与税】
農業における事業継承の重要課題である「税制面」の大きな改正となっている。
継承されてきた農地を新規参入事業者と共に守ることで、農業資産の維持・保全の実現が可能になる。
税制面だけではなく、新たな法整備により具体的な事業実現に向かっています。
市民農園整備促進法
特定農地貸付法
都市農地賃借法
農業経営基盤強化促進法
農業への新規参入事業者が様々な事業形態を導入することを容易にし、営農受託や農地の新規事業への活用に向けて障壁が低くなっている。
都市近郊市区では管理型レンタル農園が増加しています。
食育や情操教育、家庭や企業内コミュニケーションの向上、「食」に対しての安全・安心への探求を目的として、消費者が自ら生産し消費する新しいライフスタイルへの変化となっています。
地権者
→
事業者
→
利用者
農地の賃借
利用者は年間を通して自己消費を目的とした生鮮野菜の生産が可能となり、生産活動によりコミュニケーションの質向上を実現している。
農地環境は税制面、資産面を含め安定した維持・保全が可能になる。
来園者がブルーベリー・ミカンやレモンといった果樹を自ら収穫することができる「〇〇〇狩り」ができる農園です。
果樹園を事業者が運営・管理し、収穫体験できるサービスを提供します。
来園者
→
収穫
→
地域観光
人が集まり、食べ、楽しむ
自ら考え、動く、体感できる満足はいつまでも記憶に残ります。
四季を通して、自然を感じる農業体験を利用者に提供する。
季節ごとの体験をし、五感で感じる満足感は情操教育や未病対策、健康管理に期待ができる。
重視すべき収益規模のある農地は自己生産だけでは労力や費用においての負担増加につながり、発展性に限りがあります。
地域近隣農地での生産管理を全面委託することで保有資産である農地有効活用につながり、農業生産労力を最小限に抑え地代収入を安定化し、相続税などの節税対策が可能です。
地 権 者 → 営農受託者
↑ ↓
安定収入 ← 地代賃借料
農地の貸付であっても、納税猶予制度の適用がされるなど節税効果が期待できるだけでなく、耕作放棄や休耕田対策となり、獣害抑制となることから安心した資産継承が可能となります。
専業農業において収益性を拡大するためには、生産規模の拡大が必須となるだけでなく、機械設備への投資拡大や専門人材の確保など経営課題が膨らみます。
発想の転換により「農業」に「観光」という調味料を加えることで農業における第一基盤である「農地」を維持できるだけでなく、地域への流入人口の増加、特産土産物販売などの販路拡大が容易になります。
併せてシニア世代や新規就農者など雇用拡大へ繋がり、『6次産業化』の実現が可能となります。
※6次産業…農林漁業の1次産業だけでなく、2次産業(工業・製造業)・3次産業(販売業・サービス業)を取り込むことから、「1次産業」の1×「2次産業」の2×「3次産業」の3の掛け算した6の意味
獣害問題は大きな地域課題となりイノシシやシカなどは地域猟友会などとの連携により保護・捕獲し、食肉利用として「ジビエ」など新しい商品開発から販売へと農業の可能性が広がります。